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映画館 【Lime Light】

ちょっと空いた時間に観た映画。 元気が出るもの、癒されるもの、考えさせられるもの・・。 そんな作品の寸評を載せています。

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空飛ぶタイヤ

■製作:2018年 日本
■監督:本木克英
■主演:長瀬智也
□評価:★★★ Max=3

ある日、赤松徳郎が社長を務める赤松運送の大型トレーラーが脱輪事故を起こす。警察は、ホープ自動車から整備不良の報告を受け、同様の判断をする。赤松運送は、世間からもバッシングを受け仕事も減る中、赤松も一時は若い社員による不備と断定する。しかし、その社員が独自に細かい整備点検内容をノートに記録していることを知り、車両自体の欠陥という確信を持つに至る。
赤松は、製造元のホープ自動車カスタマー戦略課課長・沢田に再調査を要求する。しかし、返答はのらりくらりで一向に回答してこない。事故原因調査の要であるハブはホープ自動車が預かったままで、返却を何度申し込んでも赤松の手元には戻って来なかった。
一方、ホープ自動車は系列のホープ銀行に借り入れの増額を要求するが、銀行の本店営業本部・井崎は自動車から提出された経営計画に疑問を抱き、社内の友人達を相手に調査を開始する。
そして、赤松と沢田のそれぞれが突き止めた先には、ホープ自動車の二回目のリコール隠しがあった。

『鉄の骨』『半沢直樹』『下町ロケット』『陸王』などで企業の裏側を描いてきた池井戸潤の同名小説を、「超高速!参勤交代」シリーズの本木克英がガメガホンをとり、長瀬智也主演で映画化。ディーン・フジオカ、高橋一生、深田恭子、寺脇康文、小池栄子ら主役級のオールスターばりの豪華キャスティングで周りを固めている。
原作は三菱自動車の2000年のリコール隠し発覚の後に起きた大型車のハブ破損事故による横浜母子3人死傷事故(母親が死亡)に着想を得たと言われ、本作品でも、巨大大手自動車メーカーのコンプライアンスの問題に鋭く迫っている。
映画では、登場人物が40名程と多い上に複雑に絡み合い、しかも早いストーリー展開で最後まで一気に駆け抜け、あっという間の120分だった。
原作の文庫本は上下巻で900ページの大作で、主人公の息子の学校生活やそれにからむ家庭やPTAなどにかなりのページを割いているが、映画ではそれを1・2シーンだけに止めて、早い展開に見手が付いて行き易くしている。

日頃、映画は専らテレビで楽しんでいるが、今回は待ちきれずに映画館に足を伸ばした甲斐があるエンターテイメントだった。
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  1. 2018/06/30(土) 21:20:41|
  2. 映画寸評
  3. | コメント:0

DESTINY 鎌倉ものがたり

■製作:2017年 日本
■監督:山﨑 貴
■主演:堺雅人、高畑充希
□評価:★★★ Max=3

ミステリー小説の作家の一色正和と出版社の正和担当だった歳若い亜紀子は結婚し、鎌倉の古びた正和の自宅で暮らすことになる。
新婚旅行から帰った二人の前を河童が通っていく。驚く亜紀子に正和は平然と「鎌倉は何千年も昔から妖気が漂い、普段から怪奇なことが起こる。でも直ぐに慣れるよ」と話す。
だが、その家や鎌倉の街の怪奇現象に、亜紀子は戸惑ってしまう。その後、昔からの家政婦・キンの”その現象が生活の一部”であるような姿もあり、亜紀子は妖怪の住む鎌倉での生活に徐々に溶け込んでいく。
ある時、正和が家の天井に住み付いた貧乏神を引き摺り下ろして退治しようとするが、亜紀子は可哀想だと食事と寝場所を用意する。貧乏神が家を出て行く時に、亜紀子はご飯茶碗の交換を申し入れ、貧乏神の古い茶碗を宝物のように大事にする。

正和といえば、本業は出版社を悩ませるほど遅筆、その傍ら鉄道模型に熱くなるなど多趣味、また、魔物や幽霊がからむ厄介な事件の解決で鎌倉警察署の心霊捜査課に協力もしている。
そんなある日、亜紀子が街の石段で魔物に襲われ、黄泉の国へと連れ去られてしまう。正和は黄泉の国へ行き愛する亜紀子を取り戻そうと決意する。

西岸良平の人気漫画「鎌倉ものがたり」を、「ALWAYS」シリーズや「永遠の0」の山崎貴監督が映画化(「ALWAYS」シリーズも西岸が原作者)。人間とともに妖怪や幽霊が生活する鎌倉を舞台に、ミステリー作家とその妻が奇怪な事件を解決していくストーリー。
山﨑監督は、多彩なキャスティングと得意なVFXにより、ユーモラスでファンタジスティクなドラマに仕上げている。キャストは、ミステリー作家を「真田丸」の堺雅人、その妻を「とと姉ちゃん」の高畑充希。共演には、山崎組常連の堤真一、三浦友和、薬師丸ひろ子などに加え、安藤サクラ、田中泯、國村隼、中村玉緒、橋爪功、吉行和子など豪華俳優が集結した。

平日の夕方6時半からの試写会上映。普段は空席の多いシネコンだが、山﨑組映画の根強い人気なのか最前列の席まで埋まり、ほぼ満席の入りだった。
映画自体は、ストーリーが読めない意外でユーモアある展開が堪らなく面白い。ベテラン俳優の長けた芝居と、やわらか感のあるVFXにより、映画の中に引き込まれた。エンドロールでの宇多田ヒカルの歌が終わった後でも、ほんわかとした気持ちが残り続けるファンタジードラマだった。
  1. 2017/11/29(水) 18:33:53|
  2. 映画寸評
  3. | コメント:0

ナミヤ雑貨店の奇蹟

■製作:2017年 日本
■監督:廣木隆一
■主演:山田涼介、西田敏行
□評価:★★☆ Max=3

共に養護施設出身で幼馴染の敦也・翔太・幸平の三人は、2012年のある夜、強盗に入った後で夜を明かすため「ナミヤ雑貨店」の看板のある一軒の廃屋に忍び込む。その店はかつて歳をとった店主の浪矢雄治が町の人の悩み相談を手紙で受け、手紙で返信することで知られていた。
当然現在では店は廃業しているのだが、深夜にシャッターの郵便口から手紙が落ちてきた。その手紙は、32年前1980年に書かれた悩み相談で、郵便口はその時点と繋がっていた。敦也たちは困惑しながらも、当時の浪矢店主に代わって返事を書くことにする。そして、返事の置き場所として決められている牛乳箱の中にそれを入れた。そうすると、また手紙が投函される。
次第に三人が育った養護施設と店主浪矢の関係が明らかになってくる。

800万部を超える東野圭吾の同名小説を、「余命1ヶ月の花嫁」の廣木隆一監督が映画化。古い雑貨店を舞台に、悩み相談を受ける老店主と養護施設育ちの若者3人との時空を超えた交流を描いた一夜のファンタジー。
主演は、敦也役に「Hey! Say! JUMP」の山田涼介、店主役に西田敏行。準主演は、翔太役の村上虹郎(俳優の村上淳の息子)、幸平役の寛一郎(俳優の佐藤浩市の息子)。その他に、尾野真千子、萩原聖人、門脇麦、林遣都、成海璃子などが共演している。
現在と過去が手紙でつながる時空を超えてのストーリー仕立てだが、それ故にあちこち飛んで分かり難い(原作を読んでなくて申し訳ないが)。また、これは致し方ないのだが、敦也・翔太・幸平役の若い三人だけのシーンの芝居にわざとらしさが見え、西田や萩原などベテラン俳優との演技力を見せ付けられた。更に、雑貨店のセットや大道具が少々雑に思えた。

  1. 2017/10/09(月) 21:02:33|
  2. 映画寸評
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三度目の殺人

■製作:2017年 日本
■監督:是枝裕和
■主演:福山雅治
□評価:★★★ Max=3

弁護士の重盛は、これまで担当した公判では勝利にこだわってきた。
ある時、重盛は殺人容疑のかかった三隅という男の弁護をする事になる。その男は、30年前に強盗殺人の前科があった。
今回の三隅は、解雇した工場の社長を殺して金銭を奪い、火をつけた容疑で起訴されている。三角が犯行を自供していることから、この裁判では初めから有罪は免れず、「負け」が決まったようなものだった。
やむを得ず弁護をすることになった重盛だったが、三隅との面会を重ねるうちに犯行動機が釈然とせず、その犯行に疑問を持ち始める。

是枝裕和監督が自らオリジナル脚本を手がけ、主演の福山雅治と『そして父になる』以来2度目のタッグを組んだ法廷心理ドラマ。是枝作品には初参加となる役所広司が殺人犯・三隅役で福山と初共演を果たしている。また、是枝作品「海街diary」で末妹役に抜擢した広瀬すずを、今回は犯行の鍵を握る被害者の娘役に配し、それに応えた広瀬の成長した演技力が光っている。そのほか、吉田鋼太郎、斉藤由貴、満島真之介、市川実日子といった確かな演技力の面々が顔を揃えている。
是枝監督は、この作品のテーマは「人は人を裁けるのか」と話したと聞く。何度も出て来る真実に迫ろうとする弁護士と犯人との面会室での凌ぎを削るような会話にもそれが見え、また、役者同士の戦いも見て取れる。
ネタバレにはなるが、裁判は有罪判決で終結、観客に謎を預けまま124分のエンドとなり、これまでの法廷物のようなスッキリ感はなく、少々疲れが残った。
ベネチア映画祭では金獅子賞は届かなかったが、コンペティション部門の日本から唯一の出品作の健闘に拍手を送りたい。
  1. 2017/09/10(日) 10:27:10|
  2. 映画寸評
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後妻業の女

■製作:2016年 日本
■監督:鶴橋康夫
■主演:大竹しのぶ
□評価:★★☆ Max=3

80歳になる:中瀬耕造は、妻に先立たれ結婚相談所主催のパーティに出席、そこで淑女然とした63歳の小夜子と知り合い、結婚する。幸せな夫婦生活を送るはずだったが、やがて耕造は病に倒れて亡くなる。そして、娘の朋美と尚子は小夜子から公正証書にされた遺言状を見せられる。それには、全財産を小夜子が受け継ぐと書かれていて、遺族には一切残らないと分かりも二人の娘は愕然とする。実は小夜子は、結婚相談所所長の柏木とグルで、死にかけ老人の内縁の妻となり遺産を狙う「後妻業の女」だった。
そんな中、父の死や疑念を抱く朋美は、裏社会に精通した探偵:本多を雇い、小夜子の身辺を調査し、徐々に小夜子と柏木を追いつめていく。

直木賞作家・黒川博行のベストセラー小説「後妻業」を、「愛の流刑地」「源氏物語 千年の謎」の鶴橋康夫監督がメガホンをとり、映画化。後妻業を生業とする小夜子を大竹しのぶ、結婚相談所所長の柏木を豊川悦司の共演で描く関西弁のエンタテインメント作品。大竹はこてこての関西人に成り切りで、手練手管で男をものにする女を見事に演じている。
他の出演者は、尾野真千子、長谷川京子、永瀬正敏、笑福亭鶴瓶、津川雅彦、水川あさみ、風間俊介、余貴美子、ミムラ、六平直政、森本レオ、伊武雅刀、泉谷しげる、柄本明など蒼々たる顔ぶれで流石は鶴橋組。
テレビCMに釣られて久しぶりに映画館で見たが、えげつない女とその仲間の大阪弁の喜劇だが、スカッとする爽快感が残らない。また、原作は読んでないが、最後のどんでん返しが象徴的だが、話の展開が事前に分かってしまい、脚本としては「?」が付いた。
ネットなどでも評価は非常に高いが、ここでは「普通」の★2つとした。

ブログ更新を長期間放置状態で、8カ月ぶりの紹介となった。
  1. 2016/09/05(月) 20:57:54|
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黄金のアデーレ 名画の帰還

■製作:2015年 アメリカ・イギリス合作
■監督:サイモン・カーティス
■主演:ヘレン・ミレン
□評価:★★★ Max=3

1998年、ユダヤ人のマリア・アルトマンは、ロサンゼルスの小さなブティックを営んでいる。そんなある日、姉が亡くなり、彼女がナチスに没収された絵画の返還をオーストリア政府に要求していたことを知る。オーストリアでは、過去に訴えについて再審理が行われるというのだ。マリアは友人の息子の駆け出し弁護士ランディ・シェーンベルクとともに姉の遺志を継いで絵画の変換を求めることに決めた。その絵画の中には、グスタフ・クリムトが描いたマリアの伯母の肖像画でオーストリアのモナリザ”と呼ばれる名画「黄金のアデーレ」があった。

マリアは、家族や友人・財産の全てを失った故郷オーストリアに戻る気はなかったが、ランディの説得もあって伯母の面影追ってウィーンに向かった。そこで自国と父の罪を償おうとするオーストリア人ジャーナリストのフベルトゥス・チェルニンと出会う。マリアは、彼とランディの力も借りて伯母が描かれた絵画の返還をかなえようと決意する。しかし、返還を決定する審問会は、マリア達が提出した新たな証拠を却下して返還を拒否する。残る道は裁判だが、180万ドルという法外な預託金が必要で諦めざるを得ない。しかし、9か月も掛けてランディは、法の抜け道としてアメリカで訴訟を起こせる道を見つけ出す。

ナチスに奪われたグスタフ・クリムトが描いた世界的名画をめぐって実際に起こった裁判の実話を「マリリン 7日間の恋」のサイモン・カーティスが、ヒューマンドラマとしてメガホンを取った。
実在の主人公マリアをオスカー女優ヘレン・ミレンが好演、駆け出し弁護士役にカナダ人俳優のライアン・レイノルズ、オーストリア人ジャーナリスト役には、ダニエル・ブリュールが扮している。
オーストリアとアメリカの二つの国、ナチス占領時代と現代の二つの時代を行ったり来たりしながら、審問会や裁判の行方に期待を持たせ、時にはハラハらさせながら上手く描き切っている。

わが家にもクリムトの「接吻」の複製品が有ることもあり、興味を持って映画館に足を運んだ。
証拠探しや法廷での心こもった訴えで勝訴するまでのストーリーもだが、アメリカに亡命の為にナチス支配の市内から逃走するスリリングなシーンや、父母や友人との別れや新しい仲間との出会いなどの人間ドラマで単なる法廷ものとは違う味を出していて、見応えがあった。

現在「黄金のアデーレ」は、ニューヨーク5番街の作品所蔵1700点という小さな邸宅美術館「Neue Galerie (ノイエ・ガレリエ)」に展示されているとのこと。
  1. 2015/12/03(木) 21:49:47|
  2. 映画寸評
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天空の蜂

■製作:2015年 日本
■監督:堤 幸彦
■主演:江口洋介、本木雅弘
□評価:★★☆ Max=3

1995年8月、錦重工業の愛知県小牧工場から防衛庁へ納品するヘリコプター「ビッグB」は、日本最大の全長34メートル・総重量25トンにして、最新設備を搭載したものだ。
このヘリの設計士の湯原は、引渡し式典に妻と小学生の息子を呼ぶが、息子は他の参加者の子供と工場内を探検するうちに、ヘリの中に入ってしまう。
その時に、ヘリは正体不明の人物の遠隔操縦によりハイジャックされ、湯原の息子だけが中に取り残されたまま上昇する。
やがてヘリは稼働中の高速増殖炉「新陽」の上空でホバリングを開始する。犯人は、「天空の蜂」と名乗り、日本全国の原発停止を求める犯行声明を出す。ヘリの燃料が空になるまでは8時間。湯原はと知人で原発設計士の三島とともに、政府が原発破棄に難色を示す中、息子の救出とヘリが墜落すれば本州の大半が消滅しかねない危機に立ち向かう。

作品は、1995年に東野圭吾が原子力発電所を題材に発表しベストセラーとなった同名小説を、堤幸彦監督が映画化したサスペンス大作。主演は初共演のヘリの設計士湯原・江口洋介と原発設計士三島・本木雅弘の二人。共演者は仲間由紀恵、綾野剛、向井理、柄本明、國村隼、石橋蓮司、竹中直人などで、豪華なキャスティング。
日本は、東日本大震災で福島の原発事故を経験したが、この映画は改めて原発にからむ種々の問題を考えさせる衝撃作だ。出演者はベテランも多くその演技は流石で、またスリリングで手に汗握る展開、最後の意外なオチなどサスペンスの娯楽作品としてはなかなかのもの。しかし、子供が厳重なセキュリティが施されている工場の中を安易に歩き回ったり、壊れたリモコンを簡単に修理したりなど、ストーリーの中身となるといささか頼りない。
  1. 2015/09/17(木) 20:31:25|
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あん

■製作:2015年 日本・フランス・ドイツ合作
■監督:河瀬直美
■主演:樹木希林
□評価:★★★ Max=3

中年に差し掛かった千太郎は、私鉄の線路から少し入った所にある小さな「どら焼き屋」で働いている。傷害事件での刑務所暮しの後、オーナーが店長として雇ってくれたが、今では単調な日々を過ごしている。
ある日、一人の老女がアルバイト求人の貼り紙をみて、店先にやってきた。吉井徳江と名乗る彼女が味見用に持ってきた粒あんの美味さに舌を巻いた千太郎は、雇うことを決める。手が少し不自由な徳江だが、彼女が時間と心を込めて丁寧に作る粒あんは、評判を呼んで店は繁盛し始める。常連の女子中学生達の一人ワカナも、徳江と心を通わせていくようになる。
そんな日々が続いたが、千太郎は店のオーナーの奥さんから徳江がかつてハンセン病だったことを理由に辞めさせるよう指示される。そして病気の噂が広まって客足が途絶え、徳江は自ら店を去っていく。徳江のことが気にかかる千太郎は、ワカナと一緒にハンセン病療養施設に彼女を訪ねていく。

カンヌ国際映画祭で新人監督賞やグランプリを受賞している河瀬直美監督が、ドリアン助川の同名小説を、主演に名女優・樹木希林を迎えて映画化。助演は、千太郎役に永瀬正敏、ワカナに内田伽羅、オーナーの妻に浅田美代子、ワカナの母に水野美紀、徳江の友人佳子に市原悦子ら。
ハンセン病=らい病は治療法も確立し、1996年に「らい予防法」が廃止されたにも拘らず、その後も偏見や差別が残っている。
人生を翻弄された徳江が、どら焼き屋という社会に出て役に立った喜びや、再び偏見によって施設に閉じ込められる寂しさを、樹木希林が見事に演じている。また、店長千太郎の永瀬の寡黙だが心根は優しい男の演技も素晴らしい。中学生ワカナの内田は樹木の実の孫だが、役擦れしていない自然さが良い。
河瀬直美監督作品は哲学的で暗いイメージが強く、今回が初めてだったが、自然の美しさ捕らえ方、人物の表情や動作のアップ法が独特で、いつの間にか映画の中に引き込まれ、心を揺さぶられていた。

  1. 2015/06/16(火) 18:37:51|
  2. 映画寸評
  3. | コメント:0

風に立つライオン

■製作:2015年 日本
■監督:三池崇史
■主演:大沢たかお
□評価:★★☆ Max=3

医師の島田航一郎は勤務している大学病院からケニアの研究施設への派遣を打診される。アフリカ医療に尽力したシュバイツァー博士に感銘し医師となった航一郎にとって、それは願っても無いチャンスだった。しかしそれは、離島で父親の後を継いだ恋人の秋島貴子とは、更に遠く離れることを意味していた。
ケニアの研究施設に勤務して半年後、現地の赤十字病院から1か月の派遣要請を受ける。そしてそこには、重傷を負って次々に運び込まれる少年兵たちの姿があった。彼らが、麻薬を打たれ戦場に立たされたと知り、衝撃を受けた航一郎は医師としての使命を感じ、同病院への転籍を決める。日々の多忙な活動の中、そこに派遣されてきた看護師の和歌子と力を合わせて、少年達の良き理解者・良き友となっていく。そんな中、目の前で家族を殺され心の傷も負ったンドゥングという少年兵が担ぎ込まれる。

ケニアで医療ボランティアに従事した実在の医師・柴田紘一郎氏の話を基にしてさだまさしが作った同名の楽曲から、さだが書き上げた小説が映画の原作。同様にさだの小説を原作にした『解夏』『眉山』に出演した俳優の大沢たかおが企画・主演し、『藁の楯』で大沢とタッグを組んだ三池崇史がメガホンを取り映画化。ケニアで医療に従事する主人公が、心に傷を負った元少年兵と心を通わせる様を描いた医療のあり方を問うヒューマンドラマ。
共演は、恋人貴子役の真木よう子、看護師和歌子役の石原さとみ、同僚医師の萩原聖人、研究施設長の石橋蓮司など。
大沢の熱演もあって内容はそれ程悪くは無いが、話があちこちに飛びすぎる感じは否めない。日本映画としては初めて本格的なロケを敢行したケニアの雄大な風景は素晴らしい。

  1. 2015/04/10(金) 16:02:32|
  2. 映画寸評
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WOOD JOB!神去なあなあ日常

■製作: 2014年 日本
■監督:矢口史靖
■主演:染谷将太
□評価:★★★ Max=3

平野勇気は、大学受験に失敗して彼女にもフラれ、進路も決まらないまま高校を卒業する。そんな時、林業研修プログラムのパンフレットが目に留まる。その表紙で微笑む可愛い女性につられ、一年間の林業研修プログラムに参加することを決意する。
ローカル線を乗り継いで無人駅に降り立ったが、そこは携帯電話の電波も届かない三重の山村「神去村」だった。集合研修が終わって、実地研修で配属された中村林業では、想像を絶する現場の過酷さや凶暴で野生的な先輩にしごかれ、逃げ出したくなる。しかし、パンフレットの美女が村に住んでいることを知り、林業研修を続けていくことにするが……

「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」「ロボジー」の矢口史靖監督が、直木賞作家・三浦しをんのベストセラー小説「神去なあなあ日常」を映画化したコミカルな青春エンターテインメント。都会育ちのちゃらんぽらんな青年が、田舎の村での林業への奮闘と周りの人々とのふれあいを通して、一人前の男に成長していく姿を描いている。
主演は、「ヒミズ」でベネチア国際映画祭の最優秀賞新人賞を日本人で初めて受賞した染谷将太。長澤まさみ、伊藤英明、優香、西田尚美、柄本明らが共演する。
矢口監督のこれまでの作品にも増して、最初から最後まで笑いが耐えない作品に仕上がっていて、飽きさせない。CGに頼らない森林作業の映像は大胆なショットもあり、見もの。

ヒノキの伐採シーンが知り合いの森林での撮影と聞いて、封切り早々に見に行ったが、映画の中でも、木を育てる大変さ、林業の時間軸の長さを垣間見ることができた。
  1. 2014/05/16(金) 08:29:56|
  2. 映画寸評
  3. | コメント:5
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